今回は、日本のプロ野球において一年間のシーズン中、何度かは必ず話題になる話です。
それは『野手登板』についてです。
これについて、賛否両論が起きるのは、毎年の恒例行事みたいなもんですねw
野手登板ってなんでそんなに、問題とされるのか?なんかルールや条件ってあるんだっけ?という部分を中心に解説していきたいと思います。
野手登板ってどういうことなの?
<神・巨>8回途中からマウンドに上がった巨人・増田大(撮影・大森 寛明) ― スポニチ Sponichi Annex 野球
そもそも『野手登板』とは、どういう状況をさすのでしょうか?
大前提として、マウンドに立つべき選手は、投手登録の選手です。
しかし、明らかに大量の点差がついて、試合の勝敗もはっきりとした試合終盤において、投手登録の選手を登板させるのがもったいない。
こういう試合展開の時に、起きるのが本来マウンドに立つべきでない選手、つまり野手登録の選手が投手としてマウンドが上がるんです。
これを『野手登板』といいます。
野手登板ってなにが問題になるの?
この『野手登板』は、何がそんなにいけないとされているかと言うと、下記のような問題点が挙げられています。
野手登板の問題点
- 試合を諦めたと感じため、ファンに失礼
- 真剣勝負をしている相手チームに失礼
- 投手を軽視していると思われるため、本業の投手に失礼
基本的に人に対して失礼でしょ?っていう理由です。
それがファンなのか・相手チームなのか・投手なのか感じ方は人それぞれです。
正直、私は野手登板賛成側の人間なのでw
個人的な感想を述べるとするなら、まず試合を諦めたと感じるの部分ですが、これについては正にその通りですw
この試合の勝ちは、諦めてます。しかし、明日の勝敗は!シーズンの勝敗は!諦めていません!!
長いシーズンを戦う上で、投手を温存する戦法としてアリだと思ってます。
んで、相手チーム・本業の投手に失礼との意見ですが、これは確かにあると思います。
しかし、この映像を見てください。
これは、マーリンズ時代のイチローさんが、野手登板した時の映像です。
イチローさんは、本業の投手じゃなくても真剣勝負をしています。打たれたらキッチリ悔しがっています。
解説の声やベンチの雰囲気は、ちょっと緩い感じがしますが…
そんなことは、関係ないイチローさんの投手としての立ち振る舞いは、相手チームと本業の投手へのリスペクトがあるからだと思います。
この態度が、もしニヤニヤしてたら、確かに失礼だ!となるのは、当然だと思います。
日本で野手登板に関するルール・条件はない!
日本のプロ野球において、明確に野手登板に関するルールやこういう状況になったらOKだよと言うような条件は、ありません。
そこが、ないからいちいち問題になってしまうんですよね…
MLBは野手登板に関するルール・条件がある!
日本の野球より、柔軟な考えのMLBは野手登板に関するルールが明確にあります。
2023年から導入されたルールです。
MLBの野手登板ルール
- リードしているチームなら10点差以上
- リードされているチームなら8点差以上
意外な盲点と言いますかw
リードしている側も野手登板のルールがあるんですね。
確かに、リードしている側だって勝敗が決まっている試合なら、投手温存できるならしたいですもんね。
こういうしっかりとしたルールが、あるからMLBは野手登板に対して、問題にならず。
むしろファンは、野手登板の状況を一種のエンターテインメントと捉えて楽しんでるんです。
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日本人選手の野手登板経験者は誰?
野手登板を積極的に行っていない日本のプロ野球でも、わずかながらマウンドに立ったことのある野手はいます。
野手登板の経験がある選手
- イチロー(マーリンズ時代:2015年10月4日)
- 青木宣親(アストロズ時代:2017年6月30日)
- 増田大輝(巨人時代:2020年8月6日)
- 北村拓己(巨人時代:2023年9月2日)
上の動画は、アストロズ時代に野手登板した青木宣親選手です。
増田選手も北村選手も巨人の選手なんです。
2人を野手登板させた監督は、原辰徳さんです。
この実績からわかるように、原辰徳さんは野手登板の考えに積極的だったんです。
原監督はこう言った。
「一つの作戦。チーム最善策。連戦の中で、あそこをフォローアップする投手というのはいない。堀岡を投げさせることの方が(阪神に)はるかに失礼」
巨人・増田大が投げた!しかも抑えた!2/3回無失点 野手公式戦登板は21世紀初― スポニチ Sponichi Annex 野球
因みに誰彼構わず、野手登板させているわけではなく、増田選手も北村選手も守備が上手く守れる複数のポジションを守ることが出来ます。
やはり投手は、まずストライクが入らないと、話になりませんからねw
しっかりとした考えがあっての人選で、迷惑を最小限にしてるんですね。
そして野手登板した北村選手は、下記のようなコメントを残しています。
ベンチ裏からブルペンへ行き、10球ほど投げて肩をつくった北村拓は、リリーフカーに乗らずにマウンドに上がった。それは相手に失礼にならないように考えてのことだったという。「相手を思いやる、そういうスポーツだと思うので」。
【巨人】公式戦の登板は中学以来の内野手・北村拓、志願のマウンドへリリーフカーには乗らず (msn.com)
相手を思いやる。素晴らしい考えですよね。
このコメントを見たら、相手にとか本業の投手に失礼なんて声上がらないでしょう。
選手もちゃんとそこら辺をわきまえて、野手登板しているわけですよ。
野手登板に対するファンの声は賛否両論!
野手登板が観客に失礼という風潮は一理ない
— 黒味噌 (@Blackmiso97) April 22, 2024
失礼なのは野手登板が議論されるような試合展開にしてしまった部分にあるよな、大抵の場合
敗戦処理で岡林登板させようって意見って野手登板への理解の低さを感じるな
— はつせ (@gelogul4) April 20, 2024
敗戦処理させる野手はプライオリティの低い野手から投げるべきなのよ
今の中日ならロドリゲスとか尾田とか
怪我の可能性もあるから間違ってもレギュラー格が投げてはいけない
だいたい野手登板野手登板いうけど、もし全くアウトがとれなかったらどうするつもりなんだろうか。
— T-すいか (@T_Suika) April 20, 2024
しっかり野手登板やってた原辰徳は評価されるべきです。
— 黒味噌 (@Blackmiso97) April 20, 2024
立浪に野手登板させる勇気があるとでも?
— じょぉじ (@Georgee_na63) April 20, 2024
投手を休ませるために、野手登板やった方が良い。
でもアウトを一つもとれなかったら、どうするの?
とか、様々な声が挙がっています。
ただ、野手登板するもしないも監督の力量に、かかっているのは間違いないですね。